小児はり・小児鍼よりも、『小児灸』がいい!その理由とは…? 八王子もみじ鍼灸治療室

小児はり|小児鍼を専門とした鍼灸院や鍼灸治療院があります。
子供の虚弱体質や夜泣き、疳の虫(かんのむし)なども、鍼灸治療にて改善していきます。
今回は小児鍼灸について、書きたいと思います。
子供は成長期
子供の時分は、まだ成長期の途中であり、経血(ツボ)のつながりである経絡も未発達で、しっかりとしていないのです。
子供は大人と比べて、刺激の感受性が強いので、鍼よりも灸の方が、より施術効果が出る場合が多いです。
子供に対して、主な鍼灸の施術方法
小児はり・小児鍼
接触鍼という方法で施術することが多いです。
一般的な治療や施術に使用する鍼先が鋭利のものではなく、写真のような先丸の棒状なもの(両端で太さが違う)や、扇型になった金属製なもので体を撫でたり、ツボを刺激したりして使用します。
最近では、ディスポーザブル(使い捨て)のものもあります。
小児灸
棒灸(上:使用前、下:使用後)
棒状の艾(棒灸)に点火させ、放射される熱刺激(輻射熱)を患部やツボに照射させたり、極々小さい艾をツボに据えたりします。
「灸を据える」その真意とは…
「お灸を据える」と聞くと、きつく注意したり、罰を加えたりするなど、厳しく叱りつける意味で使われます。
しかし、体を治すために使用するお灸を、わざわざ子供を叱りつけるために使用するでしょうか?
どちらかといえば、これ以上悪いことをしないように、自律神経を整える意味で、施灸したのではないでしょうか。
なぜ子どもは走るのか?
子どもは好奇心が旺盛です。一目散に走って移動します。時にお父さん・お母さんは言葉で静止させたり、子供を追いかけていく光景を目にします。
東洋医学的な理由として、子供は体の内側の気が満ち溢れているため、発散させる行為が走るという行動につながります。その体の内側から発散させる力は、体格差を考慮しても、大人以上です。
そのあり溢れた内側の気を多動的に発散させるために灸を据えたり、心を落ち着かせたりさせたのではないかと推測します。
当時の子どもに対しての治療方法
当時も鍼治療や鍼施術は、専門の治療家のみが治療ないし、施術をしていました。
そして、鍼治療や鍼施術は、現代の鍼と違い、中国鍼(写真の一番下の鍼)のように、鍼管を使わずに直接皮膚に刺入して治療していました。
つまり、そんな刺激の強い鍼は、子供の治療には使用しなかったと思います。
また、当時の薬は現代と違い、症状や年齢にあった薬品がない、または貴重で高価であった背景です。
そのため、
当時は感染症や疫病などで、子供が生まれてはきたものの、尊い命を落としてしまうことがありました。
七五三は「子供が無事に過ごせた。」「感染症・疫病などで命を落とすことがなかった。」という事をお祝いをしている説もあります。(諸説あります。)
子供が健康に育ち、病気にかからないために、自然に生えている蓬(よもぎ)を原料とした艾(もぐさ)にて、柔らかい刺激のお灸を据えて、免疫力強化、抵抗力増進などに、用いられていたと考えています。
中国では書物などで、乳児がお灸を受けている書物などがあります。
もし子どもがイタズラ等を働いた時に、「お灸を据える」ことが、きつく注意させることや、罰を与える、堪忍をさせるための方法であったならば、他の方法も考えられます。
なぜか、
昔:お灸を据える→更生させる行為・罰
今:お灸を据える→治療や施術として、熱い・避けたい・怖い
という風に、言葉の意味が悪いイメージとして世に広まり、平成の今世まで伝わっているのです。
お灸も、鍼と同様に進化しています。
乳幼児、小学生までならば、小児はり・小児鍼よりも、小児灸。
一般の方でも、鍼よりも刺激がマイルドなお灸の方が、施術効果が高く出る方もいらっしゃいます。
まずは…
お灸のイメージは、皆さん色々とお持ちですが、まずは実際にお父さん・お母さんがお灸を受療されてから、お子様への灸治療・灸施術を考えられても良いのではと考えます。
さらに…
小児鍼・小児はりを含め、小児灸もお子様のいる鍼灸師の先生や、ホームページや看板で表記されている先生であれば、夜泣きや疳の虫などの症状など、実子で経験されているので、ご相談・お問い合わせしてみるのも一つの方法です。いいアドバイスがいただけると思います。
ぜひ、ご参考にしていただけると幸いです。
〜〜〜お知らせ〜〜〜
にほんブログ村のブログランキングに登録しました。
下のアイコンをクリックしてもらうと、励みになりますので、よろしくお願いします。
にほんブログ村