鍼灸マッサージは“ダイエット”に効果があるの? この夏に中年太りやぽっこりお腹を改善させよう!

みなさんはダイエットの経験はありますか?
★今までダイエットしたけど、効果が感じられない!
★健康診断で“肥満気味”、もしくは“肥満”との結果が出てしまった!
といった方々にぜひ読んでいただきたいです。
鍼灸マッサージ師として、多くの患者さんのお悩みやご質問の中で、質問数ベスト3に入るご質問がダイエットのことです。
『痩せるツボはありますか?』『ダイエットに効くツボはありますか?』『耳ツボって効果がありますか?』と、治療家になってから、よく聞かれます。この質問を受けるに、特に男性・女性の差はありません。
そして、
『膝が痛い。お医者さんからは「痩せた方がいい」と言われている。』
『夏に向けて、腕や脚を露出する機会が多いから…。』
と、その患者様により理由も様々です。
また、もみじ鍼灸治療室にお越しになられていない方でも、
『どのダイエット方法がいいのか分からない?』
『鍼灸マッサージは、ダイエットに効くのか?』
などで、お悩みの方がいらっしゃると思います。
体型を気にされている方、生活習慣病に注意されている方が中心ですが、「運動をしているんだけどね…。」「食べる量も減らしているんですけどね…。」と、お話が続いていきます。
みなさんも効果的なダイエットをするために、一般医学と東洋医学の両面から確認していきましょう!
ダイエットとは・・・
ダイエット(diet)とは、規定食という意味である。
1.人や動物や共同体が習慣的に取る食品のこと。
2.健康のため、美容のため、肥満防止(や解消)のため、食事を制限すること。
(Wikipedia参照)
一般医学的ダイエットの考え方
一般医学とは、調査や研究により立証がなされている西洋医学的な考え方です。
B:脂質過剰摂取タイプ
C:筋肉率低下タイプ
D:混合タイプ
の4タイプに分かれます。
自分がどれに当てはまっているのか? チェックしてみましょう!
A:糖質を多くとり過ぎている人
ごはん、パン、麺類等の主食(穀物)、日本酒等のお酒類、お菓子等を多く摂取してしまうことが原因です。
「食品・飲み物が、○○gまたは○○mlあたり、角砂糖○個分」と表されます。またGI値(食品により、糖をとして吸収されやすくなるスピード:ブドウ糖が100)が高い食品は要注意です。
糖質の量や吸収力のスピードにより、血糖値が急激に高くなることで、余分な糖が脂肪に変換してまいます。蓄積された結果、肥満になってしまいます。
B:脂質を多くとり過ぎている人
天ぷらや唐揚げなどの揚げ物、バターや生クリームなどの乳製品を多く摂取することが原因です。
おかず中心の食事を取る方や、コーヒーや紅茶に牛乳や生クリームを多く入れる人に多いです。
動物性脂肪や植物性脂肪があるため、摂取した脂肪の各々の割合が重要です。植物性の脂肪の割合が多い方がよいです。(例:エクストラバージンオリーブオイル、米油など)
C:運動不足や加齢により、筋肉率が低下している人
加齢・運動不足などにより、筋肉率が低下してしまったタイプです。
食事量・バランスは取れているのですが、代謝能力が低下しているため、太ってしまいます。
30代頃から徐々に太ってきて、運動不足なども加わり、体重が落ちない方が多い傾向です。
D:糖質・脂質を多く摂取して、かつ運動不足の人
食生活が糖質・脂質の過剰摂取であり、加齢や運動不足により、筋肉量が低下することで太ってしまうタイプです。
生活スタイルを早々に見直す必要があります。
ダイエットを効率よくするためには…。1週間毎のモニタリングが必要!
ご自身が、「A・B・C・Dの、どのタイプに当てはまっているのか?」を確認するが、ダイエットの効果を高めるカギとなります。
★糖質・脂質を多く摂取している人は、食生活を改善しよう!
食事や間食・飲み会などで、何をどのくらい食べたのかを書き出します。(レコーディング)
それらを見直すことにより、自分の食生活や嗜好が確認できます。嗜好品は自身が思っている以上に、“量”や“回数”を多く摂取することがあります。
一日の糖質はご飯の量で十分と考えます。よく噛むことで、お茶碗で6〜8分目に止めることが可能です。また米飯ではなく“炊き込みごはん”にして、米の量を少なくするのも方法です。
揚げ物などの脂質も食用油を使わずに、食材の脂にて調理することで、油分の摂取を軽減させるなどの工夫がカギとなります。
また味つけの濃い物は喉が渇きやすく、水分の摂取量も増えるので、食事に気をつけても水太りによって、結果的に太ってしまう原因にもなります。
★筋肉率が低下している人は、一日の運動量を増やそう!
一日に「どのくらい歩いたのか?」または「どのくらい体を動かしたのか?」を書き出します。
最近では、スマホや携帯電話に「歩数計」が付いています。また一日の行った行動を書き出すことにより、活動量が確認できます。
また歩数×歩幅(ストライド)で運動量が変化するので、歩幅を大きくすることも重要です。関節の可動域と筋肉の柔軟性が必要となります。歩行速度も高まるので消費カロリーも多く、到着時間も短縮できます。
運動していても活動力が低ければ、一定の運動量を確保するためには、時間がかかるため非効率になってしまいます。
そして運動量が少なすぎても多すぎても、行っている運動量が自分に適しているのかがカギです。そして、その運動量が効果的にきちんと行われており、ダイエットにつながっているのかも確認できます。
糖質・脂質過剰摂取+筋肉率低下・運動不足の人は、生活習慣を見直しましょう。
日常の食生活と運動量の両方を見直す必要があります。
ダイエット・トレーニングを主として行っている所は、ダイエットプログラムを管理する上で、食事を画像送信して評価を受け、体型を考察しながら適切な運動療法を行います。
どちらかが重要かというと、食生活があっての運動療法であり、ただ運動していてもダイエットを目的とした体質改善は難しいと感じます。
運動療法は、およそ1か月から3か月の短期目標を設定します。
専門家による身体評価などに基づき、トレーニング・メニューが作成され、トレーニング実施の経過後に再評価を受けて、次のステージに進むことが重要です。
運動を併用したダイエットの最中は徐々に筋力が増加し、脂肪の燃焼が少ないうちは、筋肉が肥大した分に体重は増加します。
体の筋肉量が多くなれば体重が増えるので、この時点での体重の数字はあまり気にしなくてもいいです。体重は増加しても、体脂肪が増加しなければ“筋肉率”は増加します。同じ重量の肉と脂肪では容積が異なるので、体のサイズが引き締まってきます。
なので、体重や体脂肪の数字だけでは、ダイエットの効果は計れません。体組成率を記録しながら、周期毎(1週間間隔の計測が理想です。)の推移観測が重要です。
開始から4週間〜6週間が、「行っているダイエット法が自分に合っているかどうか?」の一つの節目だと思います。
あくまで、食事療法があっての運動療法です。その間は余計な食事・間食は摂らずに、トレーナーの指示通りに摂取してください。
一日の基礎消費カロリーは、年齢とともに低下する
人間の一日の基礎代謝量は、男性:約1,300kcal、女性:1,100kcalです。(※年齢により異なります。)
三食に分散して摂取した場合、
一食あたり、男性:433kcal、女性:366kcal
になります。
目安として、ご飯が63gで100kcalです。
ただし、この数字は一つの指標です。純粋にカロリーだけを考えれば、基礎代謝量分以上のカロリーを摂取したならば、相応の運動量を行うことで、その分のカロリーを消費していきます。
例えば、外食時に摂取カロリーの数字を見ながら決める方がいらっしゃると思います。ですが、その数字だけを見ただけでは意味がありません。
自身が、「糖質を多く摂取するタイプなのか?」「 脂質を多く摂取するタイプなのか? 」「栄養バランスが偏っていないのか?」が重要です。
また、食材の“GI値”も考えて食事を摂取することもカギとなります。
東洋医学的ダイエットの考え方
東洋医学における太りやすい体質の方は、
b:瘀血型
c:痰湿型
d:湿熱型
e:混合型
の、5つの型に分かれます。
各タイプとは・・・。
a:気滞型
ストレスの持続・蓄積にて、食べることでストレスを解消。結果、食事量や回数により、食べ過ぎてしまうタイプです。特に甘い物が欲しくなるため、要注意です。
このストレスは“気(き)”の流れが滞らせるため、代謝が悪くなります。食べ過ぎる+代謝不良により、太るわけです。
◎気滞型セルフチェック!
・ イライラしやすい
・ ゲップやおならが多い
・ 神経質
・ ため息が多い
・ 風邪を引きやすい
・ 月経周期が一定しない(女性の場合)
b:瘀血型
食事量が一定であっても、“血(けつ)”の流れの滞りが起こることで、代謝がうまくできないタイプです。
特に冷えが加わると、症状がより増悪するので注意が必要です。特に女性に多く、男性でも年齢が重なると人数が増えてくるタイプです。
◎瘀血型セルフチェック!
・ 頭痛持ちである
・ 筋肉がこりやすい
・ 唇の色が悪い
・ 軽く冷えを感じる
・ 便秘気味
・ 生理痛が強い(女性の場合)
c:痰湿型
身体のだるさが常にある、水太りタイプです。暑い時には水分補給が大事ですが、運動不足や空調が管理された環境などにより、汗腺などの機能低下により、体の水分代謝が低下するとこのタイプになりやすいです。
◎痰質型セルフチェック!
・ むくみが目立つ
・ だるい時が多い
・ 眩暈がする
・ 手足が冷える
・ どの季節も水を頻繁に飲む
d:湿熱型
外見からは言葉に活気があり、太っているタイプです。特に“お酒大好き!”、“揚げ物大好き!”といった方がなりやすいです。
◎湿熱型セルフチェック!
・ 暑がり
・ 赤ら顔
・ 食べ過ぎる
・ お酒が好き
・ 脂質肌である
e:混合型
各々のチェック数が万遍なくあり、東洋医学の専門家が四診(視診・聞診・問診・触診)により、複数のタイプに該当している場合です。
気・血・水の、2つ以上に問題が生じてしまっている状態です。
“標治法”にて出現している症状を一つ一つ治療して、さらに“本治法”という体質の改善させる治療が急務です。
鍼灸には治療方法が2種類! 痛みをすぐに取り去る“局所改善”の治療法と、“体質改善”を目的とした治療法。 その違いとは?
東洋医学では、『健康であるならば、太らない。』という考え方
健康の一つとして、心身ともに整っている状態であり、摂取、消化・吸収、排泄の調和が取れている状態が挙げられます。
時間通りに食べれば良いとかではなく、お腹がすいた時に食べればいいのです。つまり「体を動かさなければ、お腹が空かない。」という考えです。
◆のどが乾かないのに、ちょこちょこと水分を飲むことが多い。
◆汗をかきづらい。
といった体質になってしまっていることで、不健康になり太ってしまう要因になります。
○○制限ダイエットは、効果があるのか?
その人の体質に適さなければ、効果も上がらずに栄養のバランスが偏るため、体に負担がかかることがあります。
該当するものの余剰な摂取状態や吸収力のスピードによる代謝が問題になっているために、摂取制限をかけてダイエットを行っていくのです。
摂取量をマイナスしていく考えよりも、必要な摂取量からプラスにさせないようにする考えを持って、無理せずにダイエットを行っていくことが重要で、健康を管理する方のアドバイスがカギとなっていきます。
まずは今の食生活を見直して、「糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルなど、健康を維持するために必要な摂取量をバランスよく摂れているのか?」を振り返ってみましょう。
何より問題なのが、リバウンドです!
ダイエットを中止してしまうと、リバウンドが問題になってきます。
リバウンドが起こってしまうのは、ダイエット前の生活習慣に戻るために、以前の嗜好品を好み、また不足していた物(炭水化物・脂質など)は、吸収力が高まる傾向にもあります。
運動量も低下してしまうと、その間に筋肉は贅肉になってしまい、加齢も重なって代謝力も低下してしまうために、さらに痩せにくい体になってしまいます。
東洋医学的に体質に合った食べ物
自身の体質を改善するために、体質に合ったものや旬の物を食べて、体を季節に合わせていくことも健康維持の一つです。
a:気滞型
たまねぎ、だいこん、にら、みかん、レモン
b:瘀血型
そば、いわし、にんにく、オリーブオイル、スモモ(プルーン)
c:痰湿型
はとむぎ、そら豆、いんげん豆、えんどう豆
d:湿熱型
あずき、れんこん、とうがん、すいか、キウイフルーツ
鍼灸での、ダイエット・アプローチ
東洋医学の専門家が四診(視診・聞診・問診・触診)を行った結果を総合的に判断します。そして、その人の証(前述に該当する型)に適したツボ等を使用します。
初めに心身の課題(症状)に応じた施術から実施します。そして、相談者の証に合わせた体質改善の施術を実施していきます。
目的として、「食欲を無くして、摂取量を減らす。」というよりも、『食事の摂取量・自律神経のバランスを考えながら、代謝の改善やむくみ等を改善する。』ことで、身体を整えていきます。
間違ったダイエット方法により摂取栄養不足、筋肉量の低下、お肌の荒れなどが出てしまっては意味がありません。健康で美しく、格好良く痩せることにより、健康寿命を延ばすことが重要です。
まとめ
ご自身が西洋医学の4タイプと東洋医学の5つの型の、どの組み合わせになっているのか?を確認し、その対処をしていかなくてはダイエットが始まりません。
今までに、いろいろなダイエットを試したけれど、達成できなかった方も、あなたに合った方法が見つかるはずです。
生活習慣病やメタボリック症候群などにならないためにも、ぜひご参考にしてみてください。
〜〜〜お知らせ〜〜〜
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