筋肉のこりには違いがある! 鍼灸マッサージでの“こり”の解消法もタイプ別に違いがあります。

◎ ジッとしていると、首を“ポキ”と鳴らしたくなる
◎ 力を抜いている状態で、筋肉を触ると硬くなっているのが分かる
◎ 筋肉を押したり、揉んだりすると、ズーンと重だるくなってくる
◎ 体の柔軟性が低下し、動きが硬くなった
◎ いくら寝ても、疲れが取れない
◎ 関節自体には問題が無いのに、関節を動かすと筋肉が重だるい
みなさんは日頃、「筋肉のこり」を感じていますか? また現在「筋肉のこり」にお悩みの方やお困りの方、これから鍼灸マッサージで、筋肉のこりを解消したい方はいませんか?
「筋肉のこり」には原因があります。「筋肉のこり」は大きく分けると、7種類に分けられます。
読んでくださっている方々の中には、今まで「筋肉のこり」を感じられたことがない方もいらっしゃると思います。
しかし、現在はこりが出てなくても、これからも生活をしていく中で「筋肉のこり」が発症してしまうかもしれません。
みなさんの「筋肉のこり」がどのタイプなのか? チェックしてみましょう!
A)運動後のケア不足のために、老廃物の蓄積が原因の筋肉のこり
運動後や活動後に筋肉に疲労物質が出現します。その疲労物質が排出できずに滞ってしまうと、筋肉が硬くなってしまいます。
汗をかきやすく筋肉の水分が少なくなりやすい時期や運動会やスポーツ・行楽などが行われるシーズンは、筋肉への負担が著明で、運動中や作業中に筋繊維が切れてしまう挫傷(肉離れ)が多くなります。
★みなさんが今からできること
◆特に運動後・お仕事後のケアが重要です。
・入浴後にゆっくり行う筋肉ストレッチ
・炎症を軽減・消失させるために、関節などをアイシング
・筋肉に対する軽いマッサージ(軽擦法:手のひらを使って、心臓方向に擦る程度の強さで行う)
をすることで予防することが可能です。
B)ベッドでの臥床が多いなど、日常の活動力が低下して起こる筋肉のこり
寝ていても、座っていても人間の筋肉はこりが生じます。
座っている時や寝ている時には、体が重力により座面や布団と接地されている部分が圧迫されます。
筋肉であれば血流が阻害され、新陳代謝が低下するため、筋肉が硬くなっていきます。
特に横向きで寝られる方は要注意!
横向きの場合、体重を支える面積が狭くなり、より圧迫される度合いが強まります。
肩関節や股関節に負担がかかり、関節を動かすことに支障が出ると可動域の範囲が狭まるため、筋肉も相応の動きになり、活動性が低下するために硬くなってしまいます。
筋肉の量が少なくなる活動性の無いご年配の方などは、背骨の突起部分や仙骨部分などの皮膚が薄くなってきます。
座位姿勢や寝相により、骨の突出されている部分が持続的な圧力によって、着ている衣服やシーツのしわ一つで、最悪の場合に「床擦れ(褥瘡)」になってしまいます。
一般の方でも椅子に座っていると、重力により座面に臀部(お尻・坐骨)や大腿部後面(太ももの裏側)に体重がかかり、筋肉が圧迫されている状態になります。
筋肉が圧迫されている状態で、時間が経過すれば経過する程に、負担量が増していきます。血流が低下することにより、筋肉のこりにつながります。
★みなさんが今からできること
◆枕・布団・座面クッションなどの選定を行い、脱力でき楽な体勢がとりやすく、耐圧分散がしやすい物を使用する。
◆座業時間が長い方は、90分を目安にに下肢への血流を高めるために、立位になりストレッチ・足踏み等の運動・歩行を行い、股関節・膝関節・足関節を動かす。軽いマッサージ(軽擦法)を実施することがカギです。
C)体質・血液循環不良など、冷え症による筋肉のこり
冷えにより血液循環が低下してしまって、筋肉がこってしまっている状態です。
特に局所的な筋肉のこりということもなく、どの筋肉にもこりが表れ、体の芯から重だるさや痛みを感じる場合があります。
体を温めたり、入浴することで改善されますが、しばらくすると症状が元に戻ってしまいます。暑い時には薄着になることが多いため、特に下肢が冷えやすいです。
★みなさんが今からできること
◆体質的な問題なので、生活環境・食生活によるところが大きく、少しずつでも改善することがカギとなります。
◆お家でもお灸などでリラックスしながら、体の加温・保温に努めることもおススメです。
D)姿勢・性格により、無意識に長時間、筋肉が緊張して生じる筋肉のこり
仕事や趣味で同じ姿勢でズーッと過ごす、タクシーやバスでの運転時間が長い人、多くの食器を手で洗っている人、真面目な人がなりやすい筋肉のこりです。
日頃からリラックスできない人、体の力が入りやすい・脱力できない人は、常に首の付け根などの筋肉が緊張している状態なので、自身で筋肉のこり(首こり・肩こり)を気づいていない場合があります。
経験上、女性の場合は頚椎が小さいため、負担を感じやすく、筋肉のこりが感じやすいです。しかし症状が進行すると腕〜手指にしびれを生じることがあります。
男性の場合は、体型ががっちりしていればしている程に、自分の筋肉のこりを感じにくく、あん摩やマッサージ(指圧を除く)が苦手な方が多いです。
相応にして体全体の筋肉が硬いので、関節可動域も狭く、動作も硬くなります。
歩行や運動などの一回一回の衝撃が筋肉や関節の負担となり、突然に寝違いやぎっくり腰になると症状が重い場合が多いです。
また経験上に、このような方々は“便秘”が多いのも特長です。
★みなさんが今からできること
◆30分を目安に休憩をとり、ストレッチや階段を一往復するなどの運動で血流の流れが変わります。アクティブ・レスト(積極的休養)をしながら、各筋肉にも血流を高めていきましょう。
E)仕事・育児・生活環境などのストレスから生じる筋肉のこり
「些細なことをしても疲れてしまう。」「家に帰っても何もする気がしない。」「しばらくの間、一人でいたい。」
通勤・通勤電車の混雑、勉強や仕事の質や量の問題、人間関係などの問題から、日常からストレスがかかり過ぎていることで、交感神経優位な状態が続きます。
交感神経が優位になることで、体に血管が収縮し、血流量が低下します。無意識に体に力が入ってしまっている状態が続いてしまい、筋肉が緊張することで、張りからこりに変化してしまうのです。
★みなさんが今からできること
◆上記の冷え性のタイプと同様に、適温で実施するお灸も自律神経を整えリラックスさせる効果があります。きゅう(灸)師の先生に、効果のあるツボなどをご相談しながら、心身を整えていくことも方法の一つです。
◆どこかに出かける・体を動かすことでストレスを発散できる方と、音楽を聴く・ゆっくりと入浴する・動物とふれあうことで心を整えられる方など、ストレスの緩和・解消方法は患者様の性格などにもよります。
また現段階では見つからなくても、興味のあるものや、やりたいことにチャレンジするのも、新しい自分を切り開くいいチャンスだと思います。
F)内臓の変調からくる筋肉のこり
内臓に不調が生じると人間の体は関連する所に、筋肉のこりや痛みが出現する場合があります。
▲右肩から肩甲骨の内側にかけての筋肉のこり・痛み→肝臓・胆のう
▲左の背中の筋肉のこり・痛み→膵臓・胃
▲右の背中の筋肉のこり・痛み→肝臓・胆のう
▲左右の腰の筋肉のこり・痛み→腎臓
などが代表的です。
これらのサインにも、目を配ることが重要です。既往歴・現病歴や随伴症状の有無、最近の体調などを含め、適切な対処が必要です。
★みなさんが今からできること
◆「前回の健康診断から間が空いている。」、「顔色が優れない」、「体が熱っぽい。」などがありましたら、治療院にお越しになる前に、医院や病院にて受診されるのも方法です。
血液検査など内科的な検査は専門機関でないと答えが出ません。
症状のリスクを優先順位化させ、検査により一つずつ消去させていくことで、東洋医学の本治法での治療を進めていくことができます。
G)食事による筋肉への栄養不足で起こる筋肉のこり
「食べた物は、血となり骨となる。」という言葉があります。
摂取した栄養分が脳や内臓をはじめ筋肉へ血液として流れ込み、新陳代謝により各臓器・器官に反映されます。
普段から食べる物の栄養が偏れば、その血液が常々に各組織へ行き渡っていきます。
姿勢など骨格のバランス・筋肉量や筋力の問題ではなく、筋肉そのものの質が悪くなってしまうために、張りやこりが生じてしまうのです。
よく、ふくらはぎ等の筋肉が攣りやすい人は、原因の一つに“ミネラル”不足があげられます。
“ミネラル”は飲食で補給されるため、いかに効率よく食事で補えられるかが重要です。
家庭栄養学もスポーツ栄養学同様に、趣味・筋トレや体操などの運動を行えば行う程に、摂取する食事に気を使うことがカギとなってくるのです。
★みなさんが今からできること
◆普段から摂取している食事に気を配りましょう。
「口に入る食べ物の炭水化物・油質・タンパク質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素が自分の体になっている。」と考えると、メニューの選び方も変わってくるのではないかと思います。
◆ダイエットは、こちらのブログもご参考にしてください!
※原因が混合している場合もあります
B)日常の活動力が低下して起こる筋肉のこり
C)冷え症による筋肉のこり
D)無意識に長時間に筋肉が緊張して生じる筋肉のこり
E)ストレスから生じる筋肉のこり
F)内臓の変調からくる筋肉のこり
G)栄養不足による筋肉のこり
が、混在しているタイプです。
各々の項目をもう一度確認して、上記の「★みなさんが今からできること」を実践してみましょう!
筋肉に対する鍼灸マッサージの解決法!
A)老廃物の蓄積が原因の筋肉のこり
運動後のケアは鍼治療(低周波鍼通電療法:鍼パルス)または専門家のマッサージ(オイルやクリーム使用)を受療されることをおススメします。
鍼治療のケアは、こちらから!
◆一流オリンピック選手も試合中や試合後の体のケアには、“鍼灸マッサージ”を受けている。
オリンピックなどの一流スポーツ選手が練習後の体のメンテナンスや、試合・競技の合間に身体調整として実施されている方法です。
一流のスポーツ選手でも一般の方々も、解剖学的・生理学的にはお体つきに変わりがありません。いかに疲労を残さずに、運動能力(ベスト・パフォーマンス)を発揮できるかが問題です。
疲労物質の排出を促すことで、なるべく体を若い状態にて日常を過ごせることが、健康を維持させていく近道です。
なお、体が動かされて活発である状態な時や、筋肉が軽い炎症状態(筋肉痛)の時には、お灸などで過度な温熱刺激を与えることはあまりしません。
B)日常の活動力が低下して起こる筋肉のこり
鍼・灸・あん摩マッサージ指圧と、関節運動・ストレッチを加えて、患者様に合わせて実施していきます。
活動性が少ないので、目的としては、筋肉の柔軟性を獲得し、関節可動域の増大による身体動作や症状の改善が治療のカギです
施術前に関節可動域と筋肉の状態を確認します。筋肉を緩めるために鍼灸・あん摩マッサージ指圧を施した後に、関節可動域を広げるように無理なくストレッチを行います。
また患者様の状態により、ダイナミック・ストレッチ(動作を用いたストレッチ)を指導しながら、患者様自身に行っていただくのも大変有効です。
治療後には、患者様に日常の生活動作を指導することにより、治療後の状態を維持やベースをアップさせるためにメニューを実践していただくことも重要なことです。
C)冷え症による筋肉のこり
お灸を中心として+鍼・あん摩マッサージ指圧を患者様に合わせて実施していきます。
冷えによる体質改善が問題なので、自律神経を整える温熱刺激がカギとなります。
鍼灸マッサージの中で、温熱刺激を与えられるのが「お灸」です。
治療院での施灸は、ご自身が施灸できない箇所や、特別灸(市販されていない一般のお灸以外の灸)の方法で施術していくことがカギです。
治療院に来られる冷え性の方や、血流が滞りやすい方は足先などが、かなりの冷えている状態であることが多いので、一般の灸では改善が難しい場合があります。
鍼灸師の先生とご相談してみてください。
D)長時間に筋肉が緊張して生じる筋肉のこり
鍼・灸・指圧を中心に、施術を行うことがカギとなります。
もともと他の人から体を触られることが苦手な方が多いので、筋肉を擦る・揉むといった施術は、かえって受ける患者様自身が無意識に力が入ってしまわれる場合があります。(都度患者様にお聞きしながら、施術しています。)
あん摩・マッサージ・整体・カイロプラクティックが苦手な東洋医学の実証タイプ
・体力が豊富
・冷たい飲み物、食べ物が平気である
・筋肉質
・会話が声が大きめで、ハキハキしている
・大股で歩く など
の方に多く見られるので、治療ポイントを一点一点ずつ集中していきながら、体に溜まっている気を抜いていくような治療法が効果的です。
また同じ姿勢から首こり・肩こりになってしまっている人は、こちらをご参考ください!
E)ストレスから生じる筋肉のこり
鍼、灸、指圧(押圧動作)またはあんま・マッサージ(圧迫法など)を中心に施術していきます。
いかに緊張状態を緩和させることができるかがカギとなります。
的確なツボを的確な刺激により、副交感神経(優位になると、リラックスした状態になる自律神経)を優位にしながら、筋肉のこりをほぐしていくことが重要です。
体の芯から筋肉がこっている、またはこり固まっていることが多く見られ、早期対処・早期改善が必要です。
F)内臓の変調から生じる筋肉のこり
治療院での治療を開始する前に、病院・医院にて受診し、現在の内臓の状態を確認することが大前提です。
上記の箇所に筋肉のこり・痛みが関連痛で出現している場合があり、炎症性の疾患など重篤の疾患においては、まずその症状を鎮めることが最優先です。
その後に症状が改善し、落ち着いてきたら、体力回復・滋養強壮・身体調整を目的に、本治法を主とした鍼灸マッサージにて、患者様に適した刺激により施術していきます。
鍼灸には治療方法が2種類! 痛みをすぐに取り去る“局所改善”の治療法と、“体質改善”を目的とした治療法。 その違いとは?
G)栄養不足による筋肉のこり
まず鍼灸マッサージ・あんま・指圧などにて、出現している筋肉のこりを緩和させていきます。
そして食事による問題もあるために、食事メニューの見直しもしていきながら、体質を改善していきます。
医食同源は東洋医学の礎です。鍼灸マッサージ治療+食事療法にて、“筋肉のこり解消”にコミットする
『もみじ鍼灸治療室の鍼灸マッサージ施術』です。
たかが筋肉のこり、されど筋肉のこり! そのこりを見逃さないでください。
筋肉のこりがある限り、体の中では何かが起こっています。
早期発見・早期改善!
みなさんも“筋肉のこり”のサインを見逃さずに対処していきましょう!
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