ゴルフクラブも服もフィッティングが重要だ! 合わなければ、体に支障がくる。

私は以前、ゴルフクラブの修理工をしていましたので、今でもゴルフクラブには愛着が強いです。
たまにですが、時間がある時に「ストレス解消」と「体力維持」を兼ねて練習場に行き、現在使用しているクラブと、昔に使っていたドライバー(ヘッド体積:285cc,シャフト重量:83g)を打ちながら、汗を流しています。
ゴルフは14本(以内)のクラブを使用して、プレーをすることができます。
その14本が、自分にスイングに合わないクラブのまま使用していくと、体に支障を起こしてしまいます。
今回はその二例を挙げて、書かせていただきます。
シャフトが硬すぎる
シャフトが硬いと、しならせるのに力が入りますが、そのしなり具合が少ないために方向性もよく、より自分のタイミングで打ちやすくなります。
ただ、硬すぎるシャフトで芯を外してボールを打ってしまった場合に、その衝撃を体で受けてしまいます。
その多い箇所なのが“肘”です。
ゴルフ肘(上腕骨内側顆炎)と言われます。
ダフリが多い人や、硬いシャフトでアームローテーションが多く、フルスイングで芯を外した球を数多く打つと、浅指屈筋・橈側手根屈筋・尺側手根屈筋・円回内筋・長掌筋などの筋肉に負担がかかり、痛みなどが発症してしまいます。
また経験のある人は分かりますが、冬の時期にアイアンなど芯を外してボールを打つと、手が痺れるのも著明な現象です。
ミート率との兼ね合いになりますが、数が増える事で、折角の練習が手や肘など体に負担を増やす原因になってしまいます。
そして、硬いシャフトを無理にしならせと飛ばそうとすると、首や腰にも負担がかかります。
個人差はありますが、若いうちは筋肉も柔らかいので、筋肉への瞬間的な力にまだ対応できます(場合によっては、椎間板ヘルニア・腰椎すべり症になります。)。
しかし、年齢を重ねると筋肉自体が固くなるため、付着している頚椎や腰椎などの骨や関節、骨盤などに影響が出てしまい、故障につながる場合があります。
シャフトが重すぎる
シャフトが重いと、手先でクラブを振ることができないため、体幹を使うボディスイングになり、スイングの再現性が高くなるため安定してきます。
本などで「振れる範囲内で、重いシャフトが良い。」と言われていますが、あくまでも18ホールを同じスイングで打てる範囲での最重量です。
それが重すぎるシャフトのクラブを使用した場合、ラウンド後半の疲れた時に、クラブの重さにより、ダウンが早くなってしまい、ボールの手前で最下点を迎えてしまう場合があります。
よくゴルファーが球を上げようとして、右肩が下がるケースがありますが、スイングの軌道的には、似ているところがあります。
練習場の多くは人工芝であるため、ソールが滑っていきますが、芝の上では手前にクラブが落ちると、そうはいきません。
このダフるスイングにより、手関節や肘に衝撃が伝わってしまい、三角繊維軟骨複合体損傷(tfcc損傷)やゴルフ肘などのケガをしてしまう場合があります。
ゴルファーによっては、ボールを上げようスイングをしたり、ボールの行方が気になったりすると、飛ばそうと無理にスイングスピードが速くなると、ヘッドアップする場合があります。
また、このヘッドアップの動作と、手打ちのスイング、ダフるスイングが腕を伝わる衝撃が、首に負担がかけてしまいます。
十分に気をつけてください。
自分に合ったクラブを選び、使う
このような事から自分に合った硬さや重量のクラブを使うことで、スコアもまとまってきますし、体にかかる負担も軽減されます。
単に固定観念でシャフトの硬さを決めるのではなく、実際に試打して確認することをオススメします。
最近では練習場やコース以外にも、室内での試打で弾道がコンピューターで解析できますし、実際の振り心地もプレーにおいて重要な要素なので、納得いかれるまでにクラブを選定することをオススメします。
『服』も、ゴルフクラブと一緒。
サイズの合わない服を着ると、筋肉のこりなどに影響します。
昔は和服であったため、体型に合わせて、鯨尺で採寸・寸直しをして対応をしていました。
しかし、現代は多くの方がシャツやトレーナー、ジャケットなど、洋服のサイズに人間が合わせる時代になりました。
S・M・L、A/Bなど、幅・袖・丈・首回り、胴周り・尻周りなどがセンチメートルで表記され、すでに決まっている既製品を身につけていることが大半です。
既製品にピッタリ体が合っている人が、どの位いるのか!?
服や肌着によっては、締め付けられる箇所もあれば、逆にゆとりがある箇所が出てきてしまう場合があります。
そのため、長時間に衣類を着ることによって、疲れ方が変わってくることがあり、素材においてもいろいろな影響が出てきます。
さらに、締め付けられた箇所には、筋肉のこりも感じてくるでしょう。
試着・寸直しをして、自分に合った服を着ることは疲れにくく、姿勢も良くなることで、服をより際立てます。第一印象は、とても大事です。
そのため、お客様に服を薦める販売員やコーディネーターの方は、自らのために採寸した自店の服を着用していますし、それぞれの姿勢が良くないと、説得力が生まれません。
私も治療をしている中には、衣類の販売員やコーディネーター等をされている患者様に、このようなお話しをさせていただき、その後も色々と話にハナがさきました。
まとめ
今回は『ゴルフクラブ』と『服』による体への影響について、書かせていただきました。
プロゴルファーのゴルフクラブも都度、体の調子などで調整をしていますし、サッカーのW杯の選手のユニフォームなども個々に合わせて、プレーが最大限発揮しやすく、疲労しにくいように縫製されています。
普段の生活の中でゴルフをされなくても、外出時に洋服をはじめ、シャツ・パンツなどの肌着などの衣類を着ない人はいません。
結論を言いますと、このように日頃、自分の身につける物や使用する道具によって、体に大きな影響を及ぼしてしまうということを、覚えておいていただきたいのです。
ゴルファーみなさんはスコアも良く、ゴルフをなさらない方も格好を良く、楽しく素敵に歳を重ねていきましょう!
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