鍼灸とあんまはどちらが効きますか?

患者様によく『“鍼灸”と“あんま”は、どちらが効きますか?』と、聞かれることがあります。
私は、「どちらもよく効きますよ。」とお答えしますが、症状や、アプローチしたい部位によって、やり方を変えますので、少しお話しさせていただきます。
鍼灸は、施術後の修復期間が大切!?
「鍼灸」は、鍼を刺す・灸を据えることにより、皮膚や筋肉に細かい傷をつくります。
イメージとして、施術をしている間だけ、刺激を受けると思われがちなのですが、実は施術によって生じた細かい傷を修復する時間が、身体に取ってとても大切な時間になります。
この修復期間中は、体内において細かい傷を治すために、免疫系・循環器系・自律神経系など様々な体内機能が高まるので、風邪をひきにくくなったり、自律神経のバランスが整えられたりするのです。
鍼は、身体の深部にアプローチできる!
身体の深部に直接にアプローチができるのも鍼の魅力です。
筋肉は何層にも重なっている部分があるため、身体の表層から、深層にある筋肉へアプローチする為には、かなり強い力で押すしか方法がありません。
しかし、鍼なら通過する表層の筋肉への刺激は最小限にとどめつつ、深層にある筋肉へダイレクトにアプローチすることができます。
鍼と灸はどのように使い分ける?
鍼は、体に鍼を刺入することで、刺激を与えますが、お灸は、皮膚表面でお灸を燃やすことで、温知覚の刺激を身体に与えます。
鍼灸の用い方は、それこそ先生の数だけやり方がありますが、私は、以下のように考えて、使い分けています。
・「灸」は虚証の人、主に冷え性・関節浮腫・下痢症状などの軽減に用いる。
(実証・虚証は東洋医学の考え方です。)
もちろん、患者様のお体の状態や、症状によって、この通りに行わない場合もございます。その時々の状態に合わせて、より良い方法を選択します。この選択も、鍼灸師の腕の見せ所です。
あんまとマッサージはどう使い分けている?
「あんま」「マッサージ」は慢性的な症状や痛みを伴わない筋肉疲労の方に有効な手段だと考えています。
表層の筋肉を擦る・揉むことにより、症状の緩解・血流の改善を図ることを目的として、施術いたします。
・「マッサージ」はむくみ・乾燥肌などに効果があると考えます。
まとめ どのようなやり方を選択するかは、鍼灸マッサージ師におまかせください。
我々は、鍼、灸、あんま、マッサージ、指圧という5つのテクニックを習得し、またその他の民間療法的なやり方も絶えず勉強しながら、研鑽しております。
いずれのやり方にも長所、短所がありますし、症状や、患者様の好みに合う、合わないなどということもあります。
いずれのやり方も、杓子定規に決めているわけではなく、患者様の症状をいかによくするのかを第一に考え、良い治療効果を導きだせるように、患者様と相談しながら、施術方法を選択するように努めています。
〜〜〜お知らせ〜〜〜
にほんブログ村のブログランキングに登録しました。
下のアイコンをクリックしてもらうと、励みになりますので、よろしくお願いします。
にほんブログ村